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おすすめラノベ紹介/カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています1巻

カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています1巻

カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています【電子特別版】 (角川スニーカー文庫)

レーベル;角川スニーカー文庫
著者;御宮ゆう
イラスト;えーる
発売日;2019/12/01
関連ワード;現代 学生 恋愛

 

『カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています』1巻/カンタンなあらすじ

彼女に浮気され、別れを告げてから迎えた最初のクリスマス。羽瀬川悠太が出会ったのは、一人のサンタだった。
それはロマンティックと呼べるような出会い方でなかった。しかし、それは悠太の新しい日常のはじまりを届けてくれた。
やけに距離を感じさせず、悠太の日常に自然と入り込んでくるひとつ年下の後輩――志乃原真由。
失恋してから色を失った悠太の世界は、少しずつ彩を取り戻していく。

 

『カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています』1巻/主要登場人物紹介


羽瀬川悠太

本作の主人公。大学二年生でバスケサークル所属。恋人がいたが、浮気されて失恋傷心中の身。


志乃原真由

本作のメインヒロイン。悠太の大学の後輩でひとつ年下の美少女。小悪魔的な魅力をそなえながらも、世話焼きで健気な面も見せる。

美濃彩華

悠太と高校の頃からの同級生。交友関係が広いが、基本的に本性を隠して接している。悠太に対してだけは外面を気にせず付き合い、あまり遠慮がない。


相坂礼奈

主人公悠太の元彼女。悠太の大学の近くの女子大に通っている。他の男性と手を繋いでいるところを目撃されたため悠太とは破局した。

 

 

『カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています』1巻の感想/レビュー

王道のボーイミーツガールの物語です。主人公の悠太がヒロインの真由と出会うことで物語が動きだします。
出会い方についてはインパクトのある特殊な部類とまでは言えませんが、クリスマスのサンタで『降ってわいた贈り物』という素敵な特別感が演出されています。
空想的な象徴でありながら、訪れし中身のほうは空想から離れいく子供から大人に切り替わる年代の恋愛という絡ませ方が好ましいです。
物語の最初でまず設定された『課題』は悠太が失恋していて、それを引きずっているメンタルだということです。ここを物語の中でどう解消していくか、真由との関わりでどう処理していくのかが一つストーリーの核になるのだろうと思います。
元彼女である礼奈とは破局状態ではありますが、偶然の再会もあり、今後の関わりも強く示唆されています。浮気についても真相があるようでこの巻では一つの『謎』として読者が気になるように種だけ植えていきます。
一巻は、はじまりから終わりまで全体的に導入のためのお話という感じを受けました。ヒロインとの出会いを描いて、それからそれぞれが持つ『課題』の一端を見せて、今後どう展開していくのか感興をそそるように構成しています。ややあっさり目なため物足りなさはありますが、一部に心をぐっと引き掴まれると次巻が非常に気になります。
タイトルは昨今の主流と言える非常に直截的なものです。内容もしっかり、「カノジョに浮気されていた主人公が、小悪魔な後輩に懐かれる」物語です。ただ小悪魔というキーワードについては積極的に絡まれ、可愛いわがままに翻弄されるような様子を期待しすぎると、少し違う印象を受けるかもしれません。
基本的に二人の関係のイニシアチブは、どちらというと真由が握ってはいますが、駆け引きを仕掛けたり、悠太が手玉にとられているような描写についてはほとんどありません。むしろイニシアチブを握ったり、心を揺さぶったりする描写は、同級生の彩華のほうが強く見えます。もっとも小悪魔キャラというものの明確な定義についてはなかなか難しく、必ずしもこうであると言い難いものです。各々イメージがありますので、ここをどう受け取るかは読み手次第でしょう。
属性のカテゴリーの部分はともかくとして、ヒロインキャラとして登場した三人はそれぞれの魅力をそなえています。三者三様の絶妙な距離感の違いの描写が見ていて楽しいです。
不誠実さを許容できず礼奈と別れたという形ですが、主人公自身もまた他者から見たら不誠実な関係を築きいくこの矛盾とアンバランスさを抱えながら、今後彼らの関係はどうなっていくのか、次巻が楽しみな滑り出しでした。

ひとくちおすすめポイントまとめ

  • ちょっぴり大人なラブコメ
  • 魅力的なヒロインとの近い距離でのやりとり!

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